髙橋宏公立大学法人首都大学東京理事長 高橋宏先生 (号 蜂外)当NPO法人副理事長が、日刊CARGOに掲載なさった年賀のご挨拶です。ご自分で作られた漢詩です。私自身感動いたしました。皆様にもぜひお読みいただきたいと勝手ながら掲載させていただきました。(大森淑子)
【略歴】
(たかはし・ひろし)1956年一橋大商学部卒、同年日本郵船入社。85年取締役、93年副社長。96年郵船航空サービス社長、01年同会長などを経て、05年4月から公立大学法人首都大学東京理事長。東京港湾審議会会長。普化宗尺八明暗蒼龍会会長。首都圏スーパー新空港実現を考える会会長。一橋総研理事長。藍綬褒章受章。新潟県出身。76歳。
明けましておめでとうございます。
世界の情勢は依然、混沌として波瀾万丈ですね。昨年は日本も政権交代して少しは景気も良くなるかと期待されましたが、どうやら危うい形勢です。世界の強者たちの覇権争い、ヘゲモニーの争奪戦も熾烈です。
わが国の国家百年の大計の上で、最も大切なのは、国防と外交の舵取りを誤らぬ事です。無邪気な外交音痴のままでは済まされぬでしょう。
今年のエトは寅です。百獣の王の虎も「両虎相争そえば、倶には生きず」と言われます。又、孔子は「苛政は虎よりも猛し」と弟子達に教えて、為政者の心構えを諭したといいます。
今年も自作の拙い漢詩に新年の感懐を托しました。
「読み」
混迷の塵芥、未だ天明ならず
四海の梟雄、縦また横
両虎相争えば、倶には活きず
蜻洲の良馬、鞭を執りて征かん
(大意)
四海の臭雄とは日本以外の覇権争いの強国たち。縦横とは今から2300年前の春秋戦国時代の権謀術数の策士、蘇秦、張儀の二人が説いた「合従連衡=連横」の秘策を指す。蘇秦は中国史上最大の謀略家といわれ、彼は超大国「秦」に対抗すべく、周辺の弱小6力国の同盟による「合従策」を説き、一方、秦に仕えた張儀は6力国を欺いて、それぞれが秦に臣従する「連衡=連横」策を説いた。結局それから百年後、秦の始皇帝が周辺国を征服して統一したのだが。
策士「蘇秦」の流れは、三国志の曹操、諸葛孔明などを経て、毛沢東から今日の中国のリーダーたちに継がれている。
欧米の策士たちも恐るべきもので、蘇秦や孫子の謀略と兵法はイタリアのマキャベリを経て、ルーズベルト、チャーチル、スターリン、プーチンと来ているのだ。
蜻洲とは日本の雅称。駄馬は鞭打てど走らず、駿馬は鞭影を見て征くという。
さて、日本のリーダーたちの手綱捌きは如何?
(注)この七言絶句の起、承、結の3句の語尾の脚韻は「八庚」に属す
2010年1月6日(水曜日)日刊CARGO







